ヘッドマッサージ講座卒業生で、非常勤講師の森脇です。
普段は福岡市内のリラクゼーションサロンに勤務しており、その傍ら、日本ストレッチング協会認定インストラクターとしても活動しております。
コロナウイルス感染対策に伴う自粛要請の影響で、甚大な経営危機を迎え、我々リラクゼーション業界も例外ではなく、大変な日々を過ごされていることと思います。
今回は、近況報告も含め、コラムを書かせていただきます。
読んでいただく前に
まず、最初にハッキリと申しておきます。
今回のコラム
何の役にも立ちません。
その点ご了承頂いたうえで読み進めていただければと思います。
コロナの影響で、
私の勤務しているサロンは、来客数が激減しました。
時短営業を試みていますが、1日一人接客できればマシなほう というスタッフも出てきて(勤務時間帯による)、頭を悩ませていました。
私はお店の総括的なこともしているので、1日施術ゼロで帰るスタッフを見るのは心も痛みました。
そして思いついたのが、
『ちょっとお店を離れてみよう』
ということでした。
お客様は減っても、スタッフの数は同じ。一人当たりの収入は減る。
スタッフの数を減らせばいいのだけど、生活もあるので「休んで」とは言えない。
だったら自分が抜けてみよう!
他のスタッフ、社長にはもちろん反対されましたが、きちんと意図を伝え、週一勤務(日曜日)を条件に渋々OKをもらい、お店を離れました。
これでスタッフが少しでもまともに仕事ができるようになれば・・・。
で、
私は今何をしているかと言いますと、
ウー〇ーイー〇の配達パートナーをしています。
最近流行ってますよね、〇ーバー〇ーツ。
流行りものが大嫌いな私ですが、今はそんなこと言ってられません。
スタッフのため。 自分のため。
私は料理を運ぶことに決めたのです。
したことのない生まれて初めての仕事。
中々慣れることができず大変な思いもしましたが、日頃から勉強熱心な私は
配達の途中も、
さらに施術スキルを上げるにはどうすればよいか?
お客様の生活に役立つ健康知識はないか?
スタッフが楽しく仕事ができる環境を作るにはどうすればいいのか?
そして、次のセミナーでは何をしようか?
生徒さんに喜んでもらうにはどんな講座内容にしようか?
などなど、マッサージに関することに思いを巡らせていました。
ウソです。ごめんなさい。
マッサージのことを考える余裕はなく、
いかに料理を崩さず! 溢さず! ホカホカ(あるいはヒエヒエ)の状態を保てるか!
安全かつスピーディーな運転をするにはどうすればいいか!?(50㏄のカブ)
背中に背負った料理という名の爆弾に全神経を集中させていました。
(中でもカレーとお寿司は本当にヤバい)
マンホールや段差には特に気をつけ、事あるごとにお尻を浮かせて、料理にかかる衝撃を最小限に抑える心配りとドライビングテクニック。
「プロだな俺。」
そう思いました。(下半身パンパン)
バックにも工夫をこらす。
専用バックの中に、少し小さめの保温保冷ができるバックを更に用意(温かいものと冷たいものを分けれることに加えて、専用バックの補強効果にもなる)。
保温性に優れたサバイバルシートや、エアクッション(プチプチ)も仕込む。
これで心のこもった料理のクオリティーを落とさずに注文者に届けることができる。
「・・・プロだな。」
そう思いました。(考えすぎて肩こり&頭痛)
届け先でも、サロンで培ったホスピタリティーを忘れてはならない。
「お待たせしましたー!ウーバーでーす!(‘◇’)ゞ」
表情一つ変えずに商品を受け取り、バタンとドアを閉められても決して腐ってはいけない。
・・・きっとおなかが痛いか、恋人にフラれたか何かだろう。
腹でも満たして元気だせよ!(・ω・)ノ
腐ってはいけないのです・・・(-_-メ)(メンタルストレス)
・・・とまあ、こんな具合に、マッサージとはかけ離れた仕事をしています。
ではここから真面目なことを書きます。
配達の仕事をしていて印象的なのは、ウーバーに加盟している飲食店の方々の姿でした。
全ての人がそうではないのですが、殆どの方が
「ご苦労様です!よろしくお願いします!」と笑顔で料理をわたされます。
勿論店舗にお客の姿はありません。
客席は店の隅に追いやられ、テイクアウト用のパックが入った段ボールが所狭しと置いてあります。
決して笑える状況ではありません。
商品を手渡す笑顔の裏に、今この状況をなんとか乗り越えてみせるぞ、という強さを感じました。
ネットでも、デリバリーサービスに経営を支えられているという記事を見たこともありました(この記事のお店もウーバー加盟店でした)。
最初はスタッフのため、自分の生活のためと思い始めた仕事ですが、気がつけば加盟店さんのことを思いバイクを走らせる自分がいました。
夜の10時。
からあげ専門店に商品を受け取りに行きました。
店主がおもむろに店の時計に目をやり、
「こんな遅くまでありがとうございます。よかったらコレ食って下さい。」
と、陳列されていた鶏五目おにぎりをくださいました。
こんな状況なのに受け取れないと言うと、
「いいんです。お互い頑張りましょう。」
と、温かい言葉をいただきました。
どうですか。
視界がボヤけてきませんか。
私は今そのことを思い出して、視界がボヤけて字が書けません。
言葉の持つ温かさ、強さ、優しさ。
正直この時ばかりは、マッサージ以上のリラクゼーション効果を感じました。
ヘトヘトだった私の身体を、店主の言葉が癒してくれました。
私の勤めるサロンは、少しずつではありますが、お客様が戻ってきているようです。
しかしそれは、コロナに対する気のゆるみも同時に示すものであり、決して両手放しで喜べるものではありません。
私も店の状況を見つつ、本業に戻っていこうと考えています。
最近は配達の仕事にもけっこうやりがいを感じているので、ちょっとあぶないです。
浮気が本気にならないように気をつけながら、今、この状況を、面白おかしく乗り越えていく次第であります。
それではまたいつか、セミナーでお会いできることを楽しみに、ニヤニヤしながら配達行ってきます。
お身体ご自愛ください。
このメルマガは2020年5月25日に配信しました。
日本ストレッチング協会
認定インストラクター
森脇 由宇
NPO法人日本ストレッチング協会
認定ストレッチングインストラクター
一般社団法人
日本ヘッドセラピスト認定協会
1級ヘッドセラピスト
日本成人病予防協会認定
生活リズムアドバイザー
健康リズムカウンセラー
福岡市内のリラクゼーションサロンに勤務し、ボディケアの施術業務や、不定期で勉強会を実施しています。 座右の銘は『持ちつ持たれつ』。