ヘッドセラピスト|ストレッチングインストラクター|福岡講座代表 森脇ゆう
ヘッドセラピスト|ストレッチングインストラクター|福岡講座代表 森脇ゆう

【ヘッドマッサージ講師が回答】お客様との感覚の不一致を防ぐには?

 

ヘッドライフ通信をご覧いただきありがとうございます。

 

ヘッドマッサージ資格講座、福岡担当の森脇です。

 

今回は、当スクールの東京会場・名古屋会場・福岡会場の講師陣によるコラボオンライン講座でいただいた『お客様との感覚の不一致』についての質問に回答します。

 

ヘッドマッサージ講師・現役セラピストとしての経験を基に、考えられることや、防ぐための方法についてお伝えします。

 

お客様とセラピストの感覚の不一致を防ぐには?

 

質問:お客様とセラピストの感覚の不一致

先日、施術したお客様は肩凝り、首こりが酷いと訴えていました。頭皮も硬く辛そうでした。

 

しかし、肩を揉んでも柔らかく凝っている感じが実感できない状態でした。

 

かなりの痩せ型で脂肪もない、筋肉もない感じです。

 

最後のストレッチでも左右差があり、あまり効果がでなかったのではと思いました。

 

このような方への施術時の注意点やお客様へのアドバイスなどはどのようにしたら良いでしょうか?

 

 

このように、お客様とセラピスト(自分)の感覚の不一致を経験したことがある方は、少なくないのではないでしょうか?

 

次に私なりの考えを書きましたのでご参考ください。

 


 

お客様の感覚を理解する

 

セラピストがヘッドマッサージなどの施術の際に、お客様の身体や頭皮の硬さについて判断する時、無意識に自分の物差し(感覚や比較)で判断しがちです。

 

“硬い”、“柔らかい”と思う感覚は人それぞれ違います。

 

肩こりの感覚

お客様とセラピストでも当然違いますし、セラピスト同士でも違うことが多々あります。

 

ここで大切なのは、自分の物差しを捨てることです。

 

セラピストの感覚はひとまず置いておいて、『この人はこのくらいの硬さで辛いと感じるのだな』と、お客様の感覚を理解し、歩調を合わせましょう。

 

※ヘッドマッサージ資格講座では、身体や頭皮の硬さの他に、硬さに伴う痛みの確認までしっかり行うようお伝えしています。

 


 

多角的に物事を考える習慣をつける

 

コリやハリなど、体に不調感じた際は、筋肉の硬さに注目しがちですが、筋肉には個体差が付き物です。

 

性別や体格、運動習慣などによって異なるため『筋肉が硬い=筋疲労(コリ・ハリ)』と一概には言えないのです。

 

<参考リンク>

【これさえ読めば一発理解!筋肉の“コリ”と“ハリ”の違い】

 

筋肉の硬さの他に、関節可動域にも注目しましょう。

 

関節運動は筋肉の動きによって行われていますので、関節を動かした時の可動域や、感じる不具合などを観察しましょう。

 

筋肉の硬さの話に紐付けると、「筋肉は硬いが、関節はスムーズに動く人」もいれば「筋肉は柔らかいが、関節の動きはよくない人」もいます。

 

『筋肉の硬さ』は参考程度にとどめて、関節可動域の観察や、筋膜の繋がりなどに目を向けるなど、多角的に物事を考える習慣をつけましょう。

 

とくに肩関節や肩甲骨の可動域は、ヘッドマッサージにとっても重要なポイントになるので見落とさないように気をつける必要があります。

 

<参考リンク>

【厚生労働省 生活習慣病予防のための健康情報サイト】

 

関節可動域
関節可動域

 

ヘッドマッサージの経験を積むこと

 

今回はスクール卒業生の質問をもとに『お客様とセラピストの感覚の不一致』をテーマにヘッドマッサージ講師・現役セラピストの視点でお答えしました。

 

質問の最後に「あまり効果がでなかったのでは・・・」とありますが、これも施術した側の主観的なものですね。

 

もしかしたら効果抜群で、心の中で喜んでくれているかもしれません。

 

逆に「いい施術ができた!どうだ!」と自信満々の時に限って反応がイマイチだったりするのは、もはや“セラピストあるある”です。

 

対人のお仕事ですので、お客様のリアクションは気になるのはわかりますが、あまり一喜一憂しすぎるのもよくありません。

 

セラピスト自身のメンタルを保つことを軽視しないようにしましょう。

 


ヘッドライフ 森脇先生

 

最後に

ヘッドセラピストとしてまずできることは、現段階で自分ができることをして、自分の仕事に納得することです。

 

これができないことには、自分には何が足りていて、何が足らないかという判断ができません。

 

そして、とにかくヘッドマッサージ(ドライヘッドスパ)の経験を積み重ねて、色んな引出しを増やすことが大切です。

 

今回の内容が少しでも役に立てば嬉しいです。

 

それではまた次のブログでお会いしましょう。

 

感想と考察:お客様との感覚の不一致を防ぐためのヒント

 

ここからは、スクール代表江口による感想と考察です。

 

この記事を読み、ヘッドマッサージの専門家、そしてヘッドマッサージ専門店の経営者として、施術における「お客様との感覚の不一致」というテーマについて深く考える良い機会となりました。

 

この問題は、セラピストとしての成長や店舗運営の改善においても非常に重要なトピックだと感じました。

 

以下にポイントを整理して感想を述べます。

 


 

1. 「自分の物差し」を捨てることの重要性

  • 施術中の「硬い」「柔らかい」といった感覚は、セラピスト自身の主観が入りやすいという指摘は非常に共感できる内容です。記事にもあるように、お客様の感覚とセラピストの感覚は必ずしも一致するものではありません。
  • 特に「セラピスト側の物差しを捨て、お客様の感覚を理解する」という姿勢は、お客様との信頼関係を築くための基本であり、施術者としての心構えとしても改めて大切だと感じました。
  • 実践ポイント: スタッフへの研修において、「お客様の言葉をそのまま受け取る」「主観ではなく事実を確認する」トレーニングを取り入れると良いかもしれません。

 

2. 多角的な観察力の必要性

  • 「筋肉の硬さ」だけに囚われず、「関節可動域」や「筋膜の繋がり」などを観察する重要性が述べられていました。この多角的な視点は、セラピストとしての視野を広げるために非常に有益なアプローチです。
  • 例えば、「筋肉は柔らかいが関節の動きが悪い」場合、筋膜や姿勢の歪みなどの他の要因を考える必要があります。このような広い視点を持つことで、より適切なアプローチが可能になると考えられます。
  • 実践ポイント: 店舗内でスタッフ同士がケーススタディを共有し、実際の施術例をもとに「多角的に観察する練習」を行うことで、現場での応用力を高めることができそうです。

 

3. セラピストのメンタル管理の重要性

  • 「お客様の反応に一喜一憂しすぎない」というアドバイスは、セラピストとしての心構えを見直すきっかけになりました。特に、「効果が出なかったのではないか」と思い詰めることで自信を失うのは、施術の質やお客様への接し方にも影響を及ぼしかねません。
  • 「セラピストあるある」として触れられているエピソードには共感できる部分が多く、どんなベテランでも経験する課題だと思います。店舗経営者としては、スタッフが精神的に健康でいられるよう、サポートする体制を整えることが重要だと感じました。
  • 実践ポイント: スタッフが自分の施術に対する不安や悩みを気軽に共有できるミーティングや、適度なリフレッシュを推奨することで、メンタルケアをサポートすると良いでしょう。

 

4. 経験を積むことで得られる「引き出し」の増加

  • 記事の最後にある「経験を積み、引き出しを増やすこと」の大切さは、どの分野でも共通する基本的な真理です。特にヘッドマッサージのような感覚的な技術職では、経験によって磨かれる感覚や直感が非常に重要になります。
  • また、引き出しが増えることで、お客様ごとの状況に柔軟に対応できるようになり、より満足度の高い施術を提供できるようになります。
  • 実践ポイント: 新人スタッフには、経験豊富なスタッフの施術を見学させたり、ペアを組んで練習を積ませるなど、経験を効率よく積める環境を用意すると効果的です。

 

5. 「感覚の不一致」がもたらす学び

  • 「お客様との感覚の不一致」という状況は一見ネガティブに感じられますが、この記事を読んで、それがむしろセラピストとしての成長につながる学びの場であると気づきました。
  • 例えば、「筋肉の状態を主観で判断しない」「関節可動域を観察する」「筋膜の繋がりを意識する」など、これらの具体的なアドバイスを実践することで、セラピストとしてのスキルや視点が確実に広がります。

 

期待できることと注意点

  • 期待できること:
    • お客様の感覚に寄り添う施術を提供することで、満足度や信頼度が向上。
    • 多角的な観察力の向上により、より効果的な施術が可能になる。
    • セラピスト自身がメンタルを安定させ、自信を持って施術に取り組める。
    • スタッフの技術力向上により、店舗全体の施術クオリティがアップ。
  • 注意点:
    • お客様へのアプローチが「押し付け」にならないよう注意する必要があります。お客様の意見を尊重しながら、適切なアドバイスを心掛けるべきです。
    • セラピストが「不一致」を感じた際に、それを否定的に捉えすぎないようにすることも大切です。

 

最後に

この記事を読んで、ヘッドマッサージにおける「感覚の不一致」というテーマが、セラピストとしての成長や顧客満足度向上の大きなヒントになることを再認識しました。

 

セラピストとしてだけでなく、経営者としても、スタッフの技術力やメンタルケアに力を入れることで、より良い店舗運営が可能になると感じました。

 

最終的に大切なのは「お客様の感覚に寄り添い、最善を尽くすこと」です。

 

この記事の内容を活かし、さらに信頼されるヘッドマッサージサービスを提供していきたいと思います。

 

ブログ作成日 2024年4月5日

更新日2024年12月22日

 

 

※このページの内容は、一般的な情報と執筆者による経験をもとに作成しており、医療的アドバイスを提供するものではありません。健康に関する具体的なご相談については、専門の医療機関にご相談ください。また経済的な安定や増収増益、所得の増加を保証をする内容ではありません。

 


この記事の執筆者

森脇 ゆう

 

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会

福岡代表講師

 

NPO法人日本ストレッチング協会

認定ストレッチングインストラクター

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