ヘッドマッサージで脳脊髄液を整える:背骨と骨盤ケアの重要性

ヘッドライフ代表、ヘッドマッサージ専門家の江口です。

 

前回のブログ(リピート率アップの秘訣!背中とお尻ほぐしは、ヘッドマッサージの相乗効果メニュー)では、ヘッドマッサージサロンにおいて、「背中とお尻のほぐしがいかに重要か」をテーマに書かせていただきました。

 

今回は、背中とお尻を「背骨と骨盤」という視点で、その重要性を解説していきます。

 

背骨は、脊髄を守っている

 

かの有名な哲学者ニーチェが 「職業は人生の背骨である。」という言葉を残したように 、今の昔も背骨は、とても重要なものとして例えられています。

 

皆さまも ニュースで見てご存じかもしれません。

 

今年、残念なことに、20代のアイドルと有名プロレスラーが背骨を損傷して車いす生活になりました。

 

言わずもがな、背骨は身体にとって重要なものです。

 

背骨を傷めると、生活に大きな支障をきたします。

 

改めて「背骨って大切なんだなぁ。」と思われましたか?

 

実際は背骨というより、脊髄を損傷すると大きな影響があります。

 

背骨(椎骨)は、折れても、砕けても人工の骨に取り換え可能ですが、背骨の中の脊髄を損傷すると体が不随になってしまいます。

 

なので、どうしても守りたいのが脊髄です。

 

脊髄は、脳脊髄液で覆われている

 

脊髄とは、背骨の中の神経です。

 

中枢神経ともいうぐらい、身体の中心的な役割を担っています。

 

脊髄という大きな神経がやられてしまうと身体が麻痺して不随となります。

 

そんな大切な脊髄は、脳脊髄液という液体で覆われており、私たちの背骨の中(脊柱の中)で浮かんでいます。

 

液体により神経が浮かんでいるような状態なので、普通に転んだぐらいの衝撃では平気で、傷はつきません。

 

脊髄は、背骨で守られているうえに、 さらに脳脊髄液という液体により2重に守られていることになります。

 

しかし、交通事故などの激しい衝突には耐えられません。

 

脳脊髄液とは

脳脊髄液は栄養供給の役割も持っています。脳や脊髄は、酸素や栄養素を必要としますが、血液からこれらの成分を取り込むことはできません。

そこで、脳脊髄液が血液から酸素や栄養素を取り込み、これらを脳や脊髄に供給する役割を果たします。

また、老廃物や有害な物質を排出する役割も担っており、脳や脊髄の健康を維持する上で欠かせない存在です。

(引用:脳脊髄液とは?脳と脊髄を守る大切な働き - ひつじ整骨院

 

ヘッドマッサージで脊髄を元気にしたい

 

「背骨が正常であっても脊髄が弱っていたらどうなる?」

 

背骨が問題なくても、背骨の中が弱っていたら 体全身が弱り始めます。

 

ご想像の通りの答えだと思います。

 

脊髄は、背骨と背骨の間から「脊髄神経」となって飛び出して、全身を支配しています。

 

そのことから、脊髄は中枢神経というのに対して、脊髄神経は抹消神経といいます。

 

中枢部分に元気がないと、当然、抹消部分も元気がなくなります。

 

例えるなら、植物の幹が弱ると枝葉も弱るということです。

 

植物なら、見た目は普通でも中はスカスカになっていることもあるでしょう。

 

人間の場合も同じです。

 

見た目(骨格的な歪み)は普通に見えるのに、体の中にいろんな不調を抱えている人がいます。

 

体だけではなく「心」もです。

 

そのような状態は、不定愁訴(ふていしゅうそ)であることが多くあります。

 

不定愁訴は、一般的には自律神経失調症とよびます。

 

そうです。

 

ヘッドマッサージサロンのお客様に多い、自律神経失調症です。

 

ヘッドマッサージサロンの本格ヘッドマッサージは、脊髄を元気にすることで人に活力をもたらすお仕事です。

 

ヘッドマッサージで生命の源「脳脊髄液」を促進する

 

植物は、栄養を与えれば元気になりますが、人間もそれと同じ。

 

人間も栄養を摂れば元気になります。

 

大切な脊髄の栄養となるのが「脳脊髄液」です。

 

脳脊髄液は、ホルモンの運搬もしているため本当に大切です。

 

「脳脊髄液は生命の源」とよばれることがあり、治療系セラピストの世界では、「脳脊髄液の改善なしで自然治癒力は向上しない」   「セラピストはいずれ脳脊髄液にたどり着く」といわれるほどです。

 

どれだけ血液やリンパ液を流しても、改善に及ばない症状があり、「脳脊髄液を流せないセラピストは、結果を引き出せはしない」といった意味です。

 

ですから健康を追求して、勉強しているセラピストほど、脳脊髄液について語ります。

 

それは、ごく自然の流れです。

 

神経が弱っているのに、血液、リンパ液だけを流すマッサージは、車のエンジンが壊れているのに、車体の洗車だけしているようなものです。

 

いつまでたっても車は走り出せません。

 

本格ヘッドマッサージは、生命の源「脳脊髄液」の流れを促進させることを目的とした施術です。

 

ヘッドマッサージは、骨盤(仙骨)も重要!

 

当スクールのヘッドマッサージの最大のテーマは「脳脊髄液」です。

 

いかに   リラクゼーション的に脳脊髄液の流れを促進するかを追及して、さりげなく、流れの中で整体法を取り入れています。

 

ヘッドマッサージ資格講座で学ぶ施術テクニックは、脳脊髄液を頭蓋骨から背骨(脊柱管)に向かってスムーズに流れるように 頭や首の骨を緩めていくヘッドマッサージです。

 

そして、最後には骨盤(仙骨)にまで脳脊髄液が届くことを目指しています。

 

このようなリラクゼーションサロンで行うヘッドマッサージでも、自律神経失調症が改善するお客様を私はたくさん見てきました。

 

頭痛薬が手放せたり、耳鳴りが止まった、眼圧が下がったなど。

 

もちろん不眠症も。

 

一つポイントになるのが、脳脊髄液は骨盤の仙骨(せんこつ)まで流れて、そして頭側に戻ってくるものです。

 

すなわち、脳脊髄液の流れを整える本格ヘッドマッサージにおいて、骨盤(仙骨・仙腸関節)も極めて重要な部分です。

 

骨盤(仙骨・仙腸関節)の緩める方法

 

当スクールのヘッドマッサージは、仰向けの状態で頭や首をほぐしながらポンピング法をします。

 

それと同時に背中や骨盤(仙骨・仙腸関節)をゆるめる「縦揺れのロッキング法」を使用していいます。

 

それでも、やはり直接、背中や骨盤をほぐすメニューや、骨格を整えるメニューを加えたほうが相乗効果は高くなります。

 

ですので、頭ほぐし専門店atamaでは、自律神経の乱れが強いお疲れの方には、体の揉みほぐしのボディケア20分~40分を追加でお勧めしています。

 

また、頭ほぐし60分コースで予約されたお客様に対しても、頭ほぐし40分とボディケア20分への変更をお勧めすることがあります。

 

 

どんなヘッドセラピストでも、ヘッドマッサージの施術に慣れてくると「この疲れは頭だけではないな」と頭(頭蓋骨や頸椎)を触っただけで感じるようになるものです。

 

大阪本店の西口店長は、頭ほぐし60分コースの施術を、自分の判断で50分間で強制終了して、眠っているお客様を起こして、うつ伏せボディケアをはじめます。

 

この報告をうけた時は、私も驚きました。

 

プロ意識というか・・・(汗)

 

頼まれてもいないのに勝手にメニューを変更するのは、治療院ならまだしも、リラクゼーションサロンとしては、かなり勇気がいる行為です。

 

皆さんは真似をしないほうがいいです。

 

これもお客様との信頼関係があるから成せる業です。

 

リピーターが多いヘッドマッサージサロンとは

 

 

当スクールが「背中とお尻ほぐしの講座」をスタートしたのは、背骨と骨盤が大切だからです。

 

この講座では、背骨から筋肉をはがすようにほぐしました。

 

横揺れのロッキング法も行い骨盤(仙骨・仙腸関節)を緩めました。

 

お尻のインナーマッスル、梨状筋をほぐして坐骨神経痛の対策もしました。

 

ミニ講座にしては充実した内容だったと思います。

 

本格的にホディケアマッサージや経穴(ツボ)や整体を学ぶのも良いでしょう。

 

ここ数年でヘッドマッサージ専門店が全国的に増えてきましたが、「専門店のスタッフは専門家でなければい」というのが、私の考えです。

 

私の考えは、一般的な消費者の考えだと思います。

 

ヘッドセラピストは、顧客目線、顧客心理にあった技術や知識、サービスを学ぶ必要があります。

 

そのことで、リピーターが多いヘッドマッサージサロンになります。

 

本格ヘッドマッサージ医療とリラクゼーションの間

 

 

ヘッドマッサーという作業しかできない人のことを 「頭の専門家」とはよびません。

 

頭と体のつながりが解ったうえで、ヘッドマッサージを主体とした全身のケアをできる人であってほしいです。

 

頭しかわからない人の話は、ものすごく浅い知識で終わります。

 

当スクールの卒業生やこのヘッドライフ通信の読者は、 せめて背中とお尻(骨盤)くらいは簡単なので、ほぐせるようになってください。

 

バリバリの治療家の先生がこの文章を読んだら 「江口君、あまいんだよ君は!」と叱られると思います。

 

しかし、私が考えるのはリラクゼーションとして最大限にできることです。

 

あくまでも、当スクールにおける本格ヘッドマッサーのポジショニングは、「医療とリラクゼーションサロンの間」です。

 

そういえば、10年以上前、40代の男性で、胸椎1~5番までが人工骨の方の施術をしていました。

 

触った感じは背中に大きなカーテンレールのカーテンをひっかける部品が並んでいる感じです。

 

とても仕事ができるエリートサラリーマンでした。

 

週に3回は背骨を守るためスポーツジムで筋トレしていたと記憶しています。

 

脊髄を守る背骨も、背骨を守る脊柱起立筋も大切です。

 

それらの状態を維持するケアやトレーニングも大切。

 

ケアやトレーニングをする意識(メンタル)も大切。

 

このように心を含む、身体はすべて繋がっています。

 

ヘッドマッサージ専門家と名乗るのであれば、もっと繋がりを意識した施術やメニュー構成にしなければいけません。

 

この記事はヘッドライフ代表の江口が作者しました。

作成日:2018/12/08

更新日:2025年1月20日

 


この記事の執筆者

江口征次  

 

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ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家

Head Life(ヘッドライフ)代表

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長

株式会社ヘッドクリック 代表取締役  

頭ほぐし専門店atama代表

ヘッドスパ専門店atama代表

 

【商品】

・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売

・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売

 

【登録商標】

・頭ほぐし専門店atama 登録5576269

・頭ほぐし整体院 登録5977517

・骨相セラピー 登録5790990

 

ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家として、2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気ヘッドマッサージ資格講座を主催している。