卒業生からのご質問|ヘッドマッサージにおける「首もみの狙い」

こんにちは。ヘッドライフ代表・ヘッドマッサージ専門家の江口です。

先日、ある卒業生の方から次のようなご質問をいただきました。

 

「首もみの狙いは、僧帽筋でしょうか?それとも板状筋ですか?」

 

とても良いご質問です。

私自身も学びの初期に、同じような疑問を抱いていた記憶があります。

「どの筋肉をターゲットにしているのか?」と明確に知ることで、自信を持って施術ができるようになりますよね。

 

お客様に少しでも喜んでいただきたい。

そのために、ただなんとなく施術するのではなく、目的や効果を理解したうえで技術を使いたい。

このような姿勢は、ヘッドセラピストとしてとても大切なことです。

 

ヘッドマッサージにおける「首もみ」の考え方

 

当スクールのヘッドマッサージ資格講座でお伝えしている「基本の首もみ」では、首の後面(うしろ側)に重なり合う複数の筋肉に同時にアプローチすることを目的としています。  

 

また首の筋肉を揉みほぐすことだけではなく、頸椎に動きをつけるように施術することでストレートネック(スマホ首)の予防や軽減を目的としています。

 

リラクゼーション的に単に気持ちよく揉むのではなく、骨格を整え「疲れにくい体をつくる」つまり、整体を意識して行う施術です。

 

首まわりの代表的な筋肉には次の通りです。

  • 僧帽筋(そうぼうきん)
  • 頭半棘筋(とうはんきょくきん)
  • 板状筋(ばんじょうきん)
  • 肩甲挙筋(けんこうきょきん)
  • 斜角筋(しゃかくきん)
  • 胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)

 このように様々な筋肉がありますが、一つの筋肉だけにピンポイントでアプローチするのは現実的には難しいのが実際です。

そのため、当スクールでは「複数の筋肉を面で捉えて、優しくアプローチする」ことを推奨しています。

 

筋肉+骨格へのアプローチが基本です

 

首もみの施術では、筋肉だけでなく頸椎(けいつい)=首の骨の柔軟性にもアプローチしていきます。

これは、軽度のストレートネックの予防や、頸部の自然なカーブ(生理的湾曲)を取り戻す目的も含まれています。

 

当スクールでは、ただ「気持ちいい」だけで終わる施術ではなく、 結果を重視した、根本的な改善を目指すヘッドマッサージを大切にしています。

 

生理的湾曲(S字カーブ)

脊柱は、横から見るとS字のカーブを描いており、重力を分散する役割があります。

これを生理的彎曲(S字カーブ)といいます。

本来、重たい頭を支えるため、または、脳を守るためとされていますが、S字カーブが崩れることで、肩こり・腰痛・頭痛だけでは なく、様々な自律神経系の不調が現れます。

正しいS字カーブは、頭・腕の重みを10分の1にまで軽減するともいわれています。

 

リラクゼーションと整体の融合

 

本格的な徒手療法を行う治療家の方は、筋肉を細かく特定し、ピンポイントで施術を行うケースが多いです。

一方で、私たちリラクゼーションセラピストは、全体のバランスを重視したアプローチを行います。

 

施術中には、便宜的に体表を「第1線・第2線・第3線」といったラインで区分し、 面で筋肉に刺激を与えていきます。

この考え方は、ツボや東洋医学の経絡というよりも、 タイ古式マッサージにおけるSEN(エネルギーライン)に近い感覚かもしれません。

 

また、より解剖学的な繋がりを考えて施術する場合は「筋膜ライン」を取り入れることもオススメです。

 

当スクールの施術法は、「正しい手順でラインに沿って進めることで、自然と整体的なアプローチになる」よう構成されています。

そのため、自己流でラインを変更してしまうと、効果が出にくくなる可能性があります。

 

実際のお声と体感について

 

私たちが長年にわたって試行錯誤を繰り返し作り上げてきた施術法は、 卒業生やお客様からも嬉しいお声をいただくことがあります。

 

「頭痛がやわらいだ」

「薬に頼らなくてもよくなった」

「睡眠が深くなった」

「便秘や腰の違和感が減った」

「めまいが軽減した」

 

※これらは個人の感想であり、すべての方に同様の効果を保証するものではありません。

※医療行為ではなく、リラクゼーションを目的とした施術です。

 

首もみで大切なのは「正しく、丁寧に」

 

今回は【ヘッドマッサージにおける「首もみの狙い」】についてお伝えしました。

 

首もみにおいて最も大切なのは、「正しく、丁寧に」施術を行うことです。

自己流でやり方を変えてしまうと、筋肉や骨格へのアプローチがずれ、本来の効果が十分に発揮されない可能性があります。

 

私たちが伝えている手技は、身体の構造や動きに基づいた理論と、実践から生まれた経験の積み重ねです。

 

施術者自身が「なぜこの手順なのか」「どのような目的があるのか」を理解し、毎回ていねいに積み重ねることが、信頼されるヘッドセラピストへの近道です。

 

「正しい技術を、正確に、心を込めて」それが、お客様の心と身体に届くヘッドマッサージ施術につながります。

 

おすすめの記事

首マッサージは危険って本当?

やっぱり首マッサージは危険!?正しく行えば安全かつ効果的


作成日2020年10月01

更新日2025年06月23日


ヘッドライフ江口

この記事の執筆者

江口征次  

 

インスタグラム大阪会場

 

ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家

Head Life(ヘッドライフ)代表

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長

株式会社ヘッドクリック 代表取締役  

頭ほぐし専門店atama代表

ヘッドスパ専門店atama代表

 

【商品】

・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売

・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売

 

【登録商標】

・頭ほぐし専門店atama 登録5576269

・頭ほぐし整体院 登録5977517

・骨相セラピー 登録5790990

 

ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家として、2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気ヘッドマッサージ資格講座を主催している。