ヘッドライフ代表、ヘッドマッサージ専門家の江口です。
ブログをご覧いただきありがとうございます。
本日は、私のメンターについてお話します。
私には、セラピストではない師匠がいました。
「メンター」と呼ぶべき存在でしょうか。いわゆる心の師匠です。
1年半前に癌で他界するまで、亡くなるその日までお世話になりました。
師匠は、小さな町工場を一代で大きな企業にした実力者でした。
しかし、人に厳しく、説教好きな方だったため、周囲にストレスを与えることも少なくありませんでした。
私も、そんな師匠の大きな愛情とストレスを受けた一人です。
<私が独立して間もないころの会話>
ある日、師匠から施術を受けたいと予約の電話がかかってきました。
師匠:「おう!空いてるか?」
私:「本日は予約がいっぱいで…」
師匠:「なんや。繁盛しとるやないか」
私:「今日はたまたまです」
数日後ご来店された際に、この会話の件で師匠に激怒されました。
みなさんは、何故だかわかりますか?
感謝が【在る】か【無い】か
師匠は、私が言った「たまたまです」に感謝の気持ちが【無い】と言うのです。
当時の私は「どうして?」と思いましたが、師匠がこう続けました。
「お客様は、わざわざ時間を作って来てんねんぞ! 電車賃や駐車場代を払って来られる人や、数日前から予約して 今日を楽しみにして来る人もおるねん! たまたまで済ますな!!失礼やぞ!!」
さらに、こう叱られました。
「お前はいつも感謝の持ちがない!まずは『おかげさまです』『ありがとうございます』と言え!!」
「お前は独立して商売人になった自覚がない!」
「言葉のチョイスを間違えるのは、普段から感謝の気持ちが無い証拠や。 心に【在る】ものは自然と出る。お前は【無い】から出てこないんや!」
師匠の言葉は、私にとってとても厳しいものでしたが、その分ありがたく心に響きました。
師匠は【在る】【無い】にとことんこだわる人でした。
一流の条件
師匠は、質問に対して2秒でも間が空くと激怒します。
その理由はこうです。
「お前の中に【無い】からや。考えてから応えるようじゃ所詮二流。 一流は【在る】から即答できるし、言葉を間違えない。」
つまり私の中に、お客様に対する感謝の気持ちが存在していない、ということなのです。
では、【在る】ようにするためにはどうすればよいのか。
師匠はその答えも教えてくれました。
「常に反省と学びを忘れるな。よく観ること、感じ取ることが重要や。」
私は、即答できたかどうかを常に気にしています。
それは、自分の中に【在る】か【無い】かを示しているからです。
もし【無い】なら、反省し、学び、改善する。
この繰り返しです。
「一生修行や!」
「私はまだまだ修行中です。」とつい言ってしまった時、また叱られました。
「一生修業や!終わりはない!!」 人生で一番厳しかった人。
それが師匠でした。
今、師匠がいなくなったことがとても寂しいです。
けれど、その教えには心から感謝しています。
追伸
師匠が大切にしていた言葉があります。
それは、「ありがとうございます」「おかげさまです」「勉強させていただきます」 の3つです。
そして、師匠の口癖はこうでした。
「失敗してもしゃーないやん。そこからまた頑張っていこ!」
今でも、師匠の教えと言葉を胸に、私は日々学び続けています。
12年経って思う事
(2024年12月23日作成)
ヘッドセラピストとして日々お客様と接する中で、「感謝」がどれほど重要な要素であるかを改めて考えさせられました。
施術を受けに来てくださるお客様は、貴重な時間や労力を使い、私たちの施術を選んでくれています。
それは「たまたま」ではなく、多くの選択肢の中から私たちを信頼してくださった結果です。
そのことへの感謝を日々心に「在る」状態で持ち続けることが、セラピストとしての本質ではないでしょうか。
また、感謝の言葉を口に出すことも重要ですが、その背後にある本心がもっと大事です。
心から感謝していれば、それは自然に態度や言葉に現れます。
この「心に感謝が在る」という状態を常に意識することは、お客様に安心感や信頼感を与えることに繋がり、それがヘッドマッサージサロンの繁栄にも繋がるのだと感じます。
一流の条件:「在る」か「無い」か
「一流は即答できる」という師匠の教えも、セラピストとしての在り方に深く関係すると思いました。
施術中、お客様の状態や感覚の変化を即座に感じ取り、適切な対応を行うには、セラピスト自身の「学び」が常に「在る」状態でなければなりません。
例えば、ヘッドマッサージでは、手技の技術だけでなく、表情や頭皮の状態、そして言葉の裏にある感情を敏感に察知する力が必要です。
その力は、日々の反省と学び、そして「お客様のためにもっと良い施術をしたい」という気持ちが心に「在る」ことから育まれます。
師匠が教えてくれた「反省と学びを忘れるな。よく観ること、感じ取ることが重要や。」という言葉は、まさにヘッドセラピストが一流を目指す上で欠かせない心構えです。
「一生修行」の姿勢
「一生修行や!」という言葉には、セラピストとしての成長が永遠に続くことを認識させられます。
ヘッドマッサージは身体のケアだけでなく、心の癒しを提供する仕事です。
そのため、お客様ごとに異なるニーズに応えるには、自分の技術や知識、そして心を常に磨き続ける姿勢が求められます。
特に、ヘッドマッサージ資格講座の卒業生や独立を目指すヘッドセラピストの皆さんにとって、この「一生修行」という考え方は非常に重要です。
サロンを運営する上では、技術や接客だけでなく、経営やマーケティングも学び続けなければなりません。
失敗することもあるかもしれませんが、師匠の言葉である「失敗してもしゃーないやん。そこからまた頑張っていこ!」を胸に、前向きに挑戦し続けてほしいと思います。
感謝と謙虚さを胸に
師匠の大切にしていた3つの言葉、「ありがとうございます」「おかげさまです」「勉強させていただきます」は、セラピストにとってまさに仕事の基本であり、心構えです。
お客様への感謝を忘れず、仲間や環境への感謝を持ち、学び続ける謙虚な姿勢が「一流」のセラピストを作り上げます。
この教えを心に「在る」状態にしておくことで、ヘッドマッサージを通してお客様にもっと大きな癒しと幸せを届けられるのではないでしょうか。
終わりに
師匠の教えは、ヘッドセラピストとしてだけでなく、人としての在り方にも大きな影響を与えてくれるものでした。
特に「感謝の在り方」と「学び続ける姿勢」は、どんな仕事や人生においても通じる普遍的な教えです。
これを読んだ方が、ヘッドマッサージを通じてお客様に感謝を伝え、一流を目指すための道標としてこのブログの教えを活かしていただければと願っています。
この記事の作成者
江口征次
ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家
Head Life(ヘッドライフ)代表
一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長
株式会社ヘッドクリック代表取締役
頭ほぐし専門店atama代表
ヘッドスパ専門店atama代表
【商品】
・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売
・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売
【登録商標】
・頭ほぐし専門店atama 登録5576269
・頭ほぐし整体院 登録5977517
・骨相セラピー 登録5790990
ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家として、2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気ヘッドマッサージ資格講座を主催している。
※このページの内容は、一般的な情報とサイト関係者による経験をもとに作成しており、医療的アドバイスを提供するものではありません。健康に関する具体的なご相談については、専門の医療機関にご相談ください。また経済的な安定や増収増益、所得の増加を保証をする内容ではありません。
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