ヘッドマッサージ専門家 江口征次
ヘッドマッサージ専門家 江口征次

フットリフレクソロジー(足裏・足つぼマッサージ)がヘッドマッサージサロンにおすすめの理由

ヘッドライフ通信をご覧いただき誠にありがとうございます。

ヘッドライフ代表、ヘッドマッサージ専門店の江口です。

 

今回は、フットリフレクソロジーが、ヘッドマッサージサロンにおいてなぜ効果的なのか、おすすめの理由をご紹介します。

 

※執筆者は医師ではなく、スクール講師として一般的な健康管理に役立つ情報を発信しております。現時点で科学的に証明されてないものもあるため、医学的な診断や治療は医療機関等の専門家への指導を受けてください。

 

はじめにフットリフレクソロジーとは?

 

まずは簡単にフットリフレクソロジーとは何かについてお伝えします。

フットリフレクソロジーは、主に足裏に集まる反射区やツボを刺激することで、全身の疲労回復や機能改善を図る施術法です。

 

リラクゼーション目的だけでなく、冷えやむくみ、免疫機能、自然治癒力の向上が期待できることから多くのお客様に喜ばれる人気のサロンメニューです。

 

全身の機能回復を目的とするフットリフレクソロジーと自律神経、ホルモンバランスを調整を図るヘッドマッサージは相性がよく、頭皮のケアと全身の巡りを同時に整えられるセットメニューとして相乗効果が期待できます。

 

足裏(足底)マッサージ・足つぼマッサージ・フットリフレの違い

 

足(脚)を揉みほぐす施術は、フットリフレクソロジー以外にも足裏(足底)マッサージ・足つぼマッサージがあります。

 

似た言葉として使われますが、実際にはニュアンスや背景が少しずつ異なります。

整理すると次のようになります。


足裏(足底)マッサージ

 

|定義・特徴|

リラクゼーションサロンで最も多く使われる表現が「足裏マッサージ」です。

一般的には「足の裏をもむ・ほぐす施術」を指しますが、実際には足の甲や側面、さらには脛(すね)や脹脛(ふくらはぎ)といった下腿部までを含む場合もあります。

 

足裏のことを専門的に「足底(そくてい)」と表現することもあります。

ただし、「足つぼ」や「リフレクソロジー」のように明確な理論体系に基づくものではなく、多くの場合は専門的な理論にとらわれず幅広く使われているのが特徴です。

 

|目的|

・足の疲れの解消

・むくみの解消

・リラックス

 

☑ワンポイントアドバイス

足裏のアーチ(土踏まずなど)は、姿勢や歩行、全身のバランスを支える重要な部分です。

アーチが崩れると、扁平足や外反母趾、膝・腰への負担、さらには首や肩の不調にもつながります。

足裏のアーチを整える整体や、距骨矯正といった方法を取り入れ、機能回復を目的とした足もみメニューを導入することで、サロンの技術レベルはワンランク上へと高まります。


足つぼマッサージ

 

|定義・特徴|

主に足裏にある“つぼ”を刺激して健康の維持や回復、体質改善を目的とする施術メニューです。

東洋医学的な考えに基づき、下腿から足先にかけての経絡(けいらく)つぼ(経穴:けいけつ)を重視する方法であるため専門的な知識が必要になります。

 

|目的|

・不調に対応する「つぼ」を押して改善を図る

・疲労回復や機能改善

・体質改善

・リラックス

 

☑ワンポイントアドバイス

つぼ(経穴)の位置や押し方を覚えるのが苦手な方は、“点ではなく線でケアする”経穴マッサージ(トリートメント)がおすすめです。

さらに、オキシトシンセロトニンの活性に役立つアロマオイルを併用することで、心身を深く癒すリラクゼーション効果が一層高まりまります。

経絡マッサージは、習得が比較的容易でありながら東洋医学の理論を取り入れることができるため、サロンメニューとしても人気が高く、導入しやすいワンランク上の施術法です。

 


フットリフレクソロジー(FOOT Reflexology)

 

|定義・特徴|

リフレクソロジーは、Reflex (反射)と logy (学問)をあわせた造語で「反射学」という意味です。

フットリフレクソロジー場合の反射とは、足にある“反射区”を刺激することで、全身の臓器や器官に働きかける足もみ健康法です。

 

アロマオイルを使ったリラクゼーション効果の高い英国式リフレクソロジーもあれば、刺激が強い台湾式、中国式もあります。

反射区を「ゾーン」とよぶこともあり、その場合は、「ゾーンセラピー(足の反射区療法)」となります。

 

|目的|

・不調に対応する反射区を刺激して改善を図る

・疲労回復や内臓機能等の調整

・リラックス

 

☑ワンポイントアドバイス

やさしくほぐす英国式も人気ですが、日本におけるフットリフレクソロジーの大半は、台湾式や中国式を取り入れた「アジア式」が主流となっています。

国内では力強い刺激、いわゆる「強もみ」を好む傾向が強いため、お客様に満足していただくには、しっかりとほぐせる技術を身につけることが成功のカギとなるでしょう。

 


以上のように、足をもみほぐす施術には、いくつかの種類があります。

いずれもリラクゼーション効果を持ち、目的やアプローチの違いを理解して導入することで、メニューの幅と顧客満足度を高められます。

医療行為ではありませんので痛みや違和感がある場合は、医療機関などの専門家に相談されることをおすすめします。

 

おすすめ理由1:反射区を使い不調を整える!

 

リフレクソロジーの醍醐味は「反射区」を活用することです。

当スクールで学べるフットリフレクソロジーは次のような反射区に対応しており、ヘッドマッサージで期待できる効果とも合致する部分が多く存在します。

反射区への刺激によって期待できる効果

以下、臓器や期間の主な役割と関連する不調例です。

 

心臓

役割:血液を体中に送り出すポンプの役割。大きさは拳よりやや大きく成人で約250~350g。

関連する不調例:心疾患、運動不足

 

腎臓

役割:血液中の老廃物をろ過して尿とともに排泄する。

関連する不調例:むくみ、高血圧、低血圧、関節炎、リウマチ、アトピー性皮膚炎

 

膀胱

役割:尿をためておく臓器。許容量は約500ml。

関連する不調例:むくみ、高血圧、低血圧、関節炎、リウマチ、アトピー性皮膚炎

 

前頭洞

役割:眉間の辺りにある副鼻腔のひとつ。鼻の中の乾燥を防ぐ。

関連する不調例:頭痛、不眠症、花粉症

 

役割:外気を取り込む際に、温度と湿度を与える。細菌やウイルスの感染を防ぐフィルターの役割。

関連する不調例:鼻のアレルギー、嗅覚異常

 

大脳

役割:精神活動、運動、感覚、言語や記憶などの中枢をなす。

関連する不調例:痴呆症、頭痛、不眠症、高血圧

 

脳下垂体

役割:ホルモンを分泌し、甲状腺・副腎・精巣・卵巣に働きかけ、機能を正常に保つ。

関連する不調例:発育不全、美容、乳房の発育、不妊症

 

三叉神経

役割:脳神経のひとつ。知覚神経で顔面の皮膚感覚と下顎の運動を支配する。

関連する不調例:顔面神経麻痺、片頭痛、不眠症

 

小脳

役割:平衡を保つ中枢。筋肉の運動を統合調整する役割。

関連する不調例:不眠症、高血圧、めまい

 

首(頸椎)

役割:重い頭を支え、複雑な運動を可能にする。

関連する不調例:肩こり、首こり、むちうち、寝違え

 

役割:光を感じ、物を見分ける。視神経を介して情報を大脳に伝える。

関連する不調例:目の疲れ、頭痛

 

役割:外耳・中耳・内耳からなり、音を聞き取る。三半規管は平衡感覚を担う。

関連する不調例:耳鳴り、難聴、吐き気

 

甲状腺

役割:甲状腺ホルモンを分泌し、体温調節や代謝を促進。

関連する不調例:不整脈、バセドウ病、肥満、痩せすぎ

 

肩(僧帽筋)

役割:頸から肩、肩甲骨にかけての筋。肩こり筋と呼ばれる。

関連する不調例:肩こり、手の疲れ

 

呼吸器(肺)

役割:血液に酸素を取り込み二酸化炭素を排出。ガス交換を行う。

関連する不調例:肺炎、気管支ぜんそく、咳

 

副腎

役割:体内の塩分量調節と脈拍の調整。副腎皮質ホルモンを分泌し代謝やストレスの緩和を行う。

関連する不調例:ストレス

 

脾臓

役割:リンパ球を産生し、古くなった血液をろ過。

関連する不調例:貧血、抵抗力の低下

 

肝臓

役割:アルコールの分解、胆汁生成、栄養素の貯蔵や加工、血液量の調節など。

関連する不調例:アルコール性肝炎、栄養不良

 

胆のう

役割:肝臓で作られる胆汁を濃縮・貯蔵。脂肪の消化を促進。

関連する不調例:消化不良

 

役割:食物を胃液と混ぜて攪拌し、殺菌・消化・一時的な貯蔵を行う。

関連する不調例:胃炎、胃潰瘍、嘔吐、消化不良

 

膵臓

役割:消化酵素(膵液)の生成。インスリンやグルカゴンを分泌し血糖値を調整。

関連する不調例:糖尿病

 

小腸

役割:食物を消化吸収。十二指腸・空腸・回腸の3部位からなる。

関連する不調例:下痢、低血圧、ガスによる膨満感

 

大腸

役割:水分を吸収し便を形成。盲腸、結腸、直腸から構成される。

関連する不調例:下痢、便秘、腰痛、痔

 

生殖腺

役割:男性は睾丸、女性は卵巣。ホルモンを分泌し発育や生殖に関与。

関連する不調例:発育不良、生理不順

 

胸椎

役割:12個の椎骨で構成され、内臓を保護。

関連する不調例:背中の痛み

 

腰椎

役割:5個の椎骨からなる。椎間板ヘルニアが多い部位。

関連する不調例:ぎっくり腰、腰痛症

 

仙骨

役割:5個の骨が融合して1つになる。仙骨神経の一部は直腸や肛門の感覚や運動に関係する。

関連する不調例:腰痛、坐骨神経痛

 

尾骨

役割:仙骨の先端の小さな骨。

関連する不調例:坐骨神経痛

 

役割:上腕骨と橈骨・尺骨から成る関節。

関連する不調例:肘関節の痛み

 

役割:大腿骨と脛骨、大腿骨と膝蓋骨から成る関節。

関連する不調例:膝関節の痛み

 

横隔膜

役割:胸腔と腹腔を分ける膜。呼吸運動を担う。

関連する不調例:しゃっくり、吐き気

 

胸腺

役割:胸部にあるリンパ器官。免疫に関与。

関連する不調例:風邪、呼吸器系の疾患

 

のど(声帯・咽頭)

役割:声帯は筋肉と靭帯から構成。咽頭には扁桃腺がある。

関連する不調例:のどの炎症、しゃがれ声

 

直腸

役割:大腸の一部。便をため排出する。

関連する不調例:便秘、痔

 

盲腸・虫垂

役割:小腸と大腸の結合部にある。虫垂はリンパ器官。

関連する不調例:虫垂炎

 

坐骨神経

役割:人体で最も太く長い末梢神経。腰椎と仙骨から出ている。

関連する不調例:坐骨神経痛、冷え性、足がつる

 

鼠径部

役割:左右大腿部の付け根。

関連する不調例:便秘、性欲減退、不感症

 

股関節

役割:体幹と下肢をつなぐ人体最大の関節。

関連する不調例:仙腸関節の痛み、坐骨神経痛

 

フットリフレクソロジー資格講座

 

反射区は全身にある複数の器官や臓器に対応しているため、自律神経・ホルモンバランスの調整を目的とするヘッドマッサージサロンのセットメニュー(相乗効果メニュー)としておすすめです。

この内容は、あくまでもセラピストが伝承的に学んでいる知識です。反射区による効果について断言したり、保証することは法律上認められていません。

 

おすすめ理由3:足のスッキリ感が得やすい!

 

膝から下の脚や足裏は、「冷え」「むくみ」「だるさ」を感じやすい部位です。

 

そのため、フットリフレクソロジーなどの足もみ後には、スッキリ感やリフレッシュ感を得られる方が多く、どの国のマッサージ店で定番のメニューとして広く取り入れられています。

 

当スクールのフットリフレクソロジー資格講座でも、施術のビフォーアフターを感じていただきやすい施術といて好評です。

 

足(脚)が疲れる主な原因

脚や脚が疲れる背景には、長時間の立ち仕事やデスクワークなどで座ったままの状態を続けることが原因に関係します。

 

ふくらはぎの筋肉は血液やリンパを心臓へ押し戻すポンプの役割(筋ポンプ)を担っていますが、動きが少ないとその働きが弱まり、循環が滞りやすくなります。

その結果、足のむくみや重だるさを感じやすくなります。

 

また、重力の影響によって下半身には負担がかかりやすいことも要因の一つです。

座ったまま長時間過ごすと鼠径部(足の付け根)が圧迫され、血流やリンパの流れが妨げられる場合があります。

フットリフレクソロジーの際は、筋ポンプを回復させるふくらはぎマッサージや、全身の流れに関わる足の経絡マッサージも同時に行うことが理想です。

 

足(脚)の疲れが緊張型頭痛や頭皮のこりに

立っている時に片足に体重をかける癖や、座っている時に足を組む習慣などありませんか?

いつも同じ側に体重をかける、足を組むことを続けていると、骨盤のバランスに影響を与えることがあります。

 

骨盤は上半身を支える土台でもあるため、ゆがみが生じると腰や背中の張り、肩こり、さらには頭重感(緊張型頭痛)、そして頭皮のこり(硬い頭皮)につながる場合もあります。

 

当スクールの講師陣が、ヘッドマッサージ講座の卒業生にフットリフレクソロジーをすすめるのはこういった理由があるからです。

 

頭皮と足裏のつながりをお客様に理解していただくには“お伝えするスキル”も必要ですが、「頭皮カチカチ」タイプのお客様には、是非フットリフレクソロジーやふくらはぎとのセットメニューをおすすめしてください。

 

一度理解して、効果を体感さえしていただければ、リピート率アップにつながることも期待できます。

 

浅層バックラインで頭と足はつながっている

足底と頭部は「浅層バックライン」という筋膜ラインで結ばれています。

足裏からふくらはぎ、背中、後頭部を通り、頭頂へと一本のラインでつながっているため、どちらかにアプローチすることで、もう一方への緊張や疲労にも影響を及ぼします。

つまり、頭(頭皮)のこり脳疲労をケアするヘッドマッサージに足底への刺激を加えることで、筋膜のつながりに沿った合理的な相乗効果アプローチができるのです。

アクトエール整体学院

 

おすすめ理由3:施術体感にバリエーションプラスでリピート率アップ

 

ヘッドマッサージでは「頭が軽い」「視界が明るくなる」「よく眠れる」といった体感を得る人が多いです。

一方で、フットリフレクソロジーは「重だるさが取れる」「むくみがスッキリする」といった即効性のあるビフォーアフターを感じやすい施術です。

 

両方を組み合わせることで体感の幅が広がり、お客様に「また受けたい」と思っていただけるサービスに成長させることができます。

 

飽きられるサロン・飽きられないサロン

何度かリピートしていたお客様がピタリと来なくなることがあります。

「前回も喜んでくれたのに何でだろ?飽きられたのかな?」と思っているセラピストさん、セットメニュー(相乗効果メニュー)のご案内を怠っていませんか?

 

いくらヘッドマッサージが上手でも「もっと良いサービス」を求めるのが消費者心理です。

その考えの中には、「新しい刺激」「新鮮さ」「希少性」などが含まれています。

それは人間の本能的な欲求の一つでもあるため仕方がありません。

 

飽きられないサロンでは、お客様の脳に多様な刺激(豊富なメニューでの新しい体験)を提供し、本能的な欲求を満たしています。

ここが、飽きがこないサロンとそうでないサロンの違いです。

 

特に、心身の不調を改善するのではなく、癒しやリラクゼーションを目的にご来店されるお客様は、「新しい刺激」「新鮮な感覚」「希少な体験」を求める傾向が強くなります。

 

一方で、不調改善を目的に利用されるお客様は、信頼できる施術者に一途に通い続ける傾向があります。

そういった意味で整体法が入った結果追求型ヘッドマッサージは、当スクールウリでもあり強みになっています。

 

また、施術内容だけでなく、心身の健康や美容に役立つ情報やセルフケアのアドバイスをお伝えすることも、お客様の脳にとって価値ある刺激となります。

 

そのため当スクールでは、「お越しいただいたお客様に情報というお土産を渡す」ことを目的に、セロ活アドバイザー睡眠ライフスタイルプランナー頭皮毛髪アドバイザー東洋医学アドバイザーなどの資格講座もおすすめしています。

 

ただし、眠りを与える程度の普通のリラクゼーションヘッドマッサージのサロンであっても、今回のテーマ、フットリフレクソロジーを含む相乗効果メニューを取り入れることで、「飽きのこないサロン」へと近づけることが可能です。

 

闇雲にメニューを増やすのではなく、サロンコンセプト・ターゲットにあったメニューの提供が前提にはなりますが、施術体感にバリエーションプラスすることができればリピート率アップにも繋がります。

 

 

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作成日

2025年08月18日

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ヘッドライフ江口

この記事の執筆者

江口征次  

 

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ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家

Head Life(ヘッドライフ)代表

一般社団法人日本ヘッドセラピスト認定協会 理事長

株式会社ヘッドクリック 代表取締役  

頭ほぐし専門店atama代表

ヘッドスパ専門店atama代表

 

【商品】

・日本初、ヘッドマッサージ施術用枕の販売

・日本初、業務用ヘッドマッサージオイルの販売

 

【登録商標】

・頭ほぐし専門店atama 登録5576269

・頭ほぐし整体院 登録5977517

・骨相セラピー 登録5790990

 

ドライヘッドスパ・ヘッドマッサージの専門家として、2010年よりヘッドセラピスト養成講座を開始し、日本全国、海外からも受講がある人気ヘッドマッサージ資格講座を主催している。